item2

チェルノブイリの健康被害の現実   1

汚染除去作業員

item3

北陸の医師たちがチェルノブイリにおける健康被害についてまとめたドイツの論文集を翻訳して、その内容をブログで紹介している。担当者の一人は翻訳をしながら、パソコンを打つ手が震えたと言う。事故から25年後の健康被害について、データとして報告されている。私自身も、原発事故の放射能の被害がこれほどのものをもたらすのだと言う厳しさを、突きつけられた報告である。報告書の中から汚染除去作業員(リクビダートル)の疾患の推移、子どもたちの疾患患者数の推移の表を引用させてもらった。(ページのタイトルまたは医師の会の名前の部分をクリックするとブログのページにリンクします。)

80万人と推定されている汚染除去作業員は様々な疾患に冒され、74万人が病に苦しんでいるという。

もっとも罹患率が高いのが神経・感覚器系の疾患でほぼ全員に相当する99%が罹患している。放射能の害について、癌だけが強調されているが神経系に対する影響が最も多いことは注目すべき結果である。精神症状や内分泌系の疾患も多く、放射能が脳などの中枢神経系や生理作用の骨格となる内分泌系の組織の機能を損なっていることがわかる。

次いで多いのが呼吸器系の疾患で、71%が罹患している。映画などで記録をみると簡易なマスクで飛び散ったがれきを片付けている。息苦しさからはずした作業員も多くあったと思われる。

消化器系の疾患が61%、循環器系が43%の罹患率となっている。ついで泌尿器系が14%となっていて、悪性新生物(癌/肉腫)はわずか0.18%、血液疾患は0.2%となっている。

放射能の害を癌だけに限定するのは大きな誤りであることをこのレポートは示している。

「放射脳」ということばを、放射能の被害をことさら強調する人のことを揶揄する言葉として使っているが、放射線によって脳や中枢神経系が攻撃されて精神症状や神経症状が現れる「放射脳疾患」が現実のものとなっていることがわかる。

item5a

碧い蜻蛉

  フクシマ・ジェノサイドと呼ばれる全訳)
後世に
公害とは、公の共有物たる天地・海川に毒をまき散らし、万物の命を奪う天下の大罪

チェルノブイリ1 チェルノブイリ2 チェルノブイリ3チェルノブイリ4