2015年10月25日 |
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今夏(2015年)高槻・市民放射能測定所の測定員のY氏が市内を流れる芥川の河川敷で西洋カラシナの奇形を発見した。ほどなく、測定所に来られた枚方のO氏が今度は淀川の河川敷に生えている西洋カラシナの奇形を報告してくれた。 「先日、淀川左岸のサイクリングロードで、背丈ほどに延びて季節がら枯れたカラシナの末にところどころ真っ黒な部分に気づき、見てみると、春に奇形化した花(種)穂部分でした。→添付写真 ご存じのように、カラシナは普通はゴマのように種穂は薄茶色に枯れて、はじけてたねをとばしますが、奇形化した部分は種子も結べず、そのまま真っ黒に炭化したような感じです。カラシナの穂の奇形の特にひどいものです。 畑のトマトにもこれに似た奇形が、特に2013年にほぼ全ての株に現れました。2014年は1〜2割の株に、軽く現れ、今年2015年はほぼなしです。」
O氏の自宅では、2011年に福島からのプルームが通り過ぎた頃からコブシの木が枯れてきたそうです。腰の高さで切り落とした後から復活して現在はひこばえがしっかりと立ち上がっていました。 私の自宅の南高梅の葉にも福島事故のあとに小さな穴がたくさん開いたことを報告しました。(奇形Ⅱに写真)その後、樹勢が衰え、カイガラムシが大発生したり、木喰虫の侵入などでとうとう枯れかけてきました。 他にも交野で畑をやっている女性の方から、2013年にはサツマイモの奇形がたくさん出たという話を聞きました。 さらに、先日大阪北部の造園業の知り合いから電話があり、栗の木が弱ってきていて困っているという話がありました。木のことは専門でよく知っている目から見ても不思議な弱り方だということです。雨続きだから根腐れ菌が侵入したのでないかと言ったのですが、1993年の雨ばかり続いた冷害の時にも何ともなかったから雨が原因ではないだろうということでした。
たくさんの植物の異変が出てきました。
最近も東北のもみの木の成長点がやられているという論文が出されていますが、チェルノブイリではたくさんの植物への影響が報告されています(チェルノブイリ被害の全貌、岩波書店)
また、つくばでも街路樹の枯死が報告されています。 まず、高槻・市民放射能測定所のスタッフY氏が見つけた高槻市内を流れる淀川の支流 芥川河川敷のカラシナの奇形を紹介しよう。
奇形との出会い K.Y. 2014年2月に東京都区から高槻市に転居したその春4月上旬に、犬の散歩で芥川堤防に行った。河川敷でセイヨウアブラナの新芽取りをする女性達を見つけたので話かけると、毎年採取して料理していると聞いた。さすがに高槻は都会と自然が共存し首都圏とは違うと感動した。それで、私も数回採取して食した。今年は忙しく4月下旬にしか堤防に行けなかった。もうアブラナは成長し終わり大きな群生を作り、新芽は殆んどなかった。その時勢いのある群生に多くの奇形を見つけた。新芽では小さすぎてわからない奇形が昨年も存在していて、食べた可能性もある。それで写真を撮り、群生のある中州の土を採土、奇形部位、正常なアブラナを採取し、測定所で土と奇形部位、コントロール群として正常部位を測定した。 採取日&場所:2015.4.27 阪急京都線架橋付近の芥川中州 空間線量:0.13μSv/h(地上1m) 土:Cs 全体 3.2 Bq/Kg (BG 能勢土) 奇形部:Cs 全体 1.32 Bq/Kg (BG 塩化カリウム 2g) 正常 :Cs 全体 1.18 Bq/Kg (BG 塩化カリウム 0.5g) ※ 堤防で奇形部分だけを取り、すぐ直にガイガーカウンターを奇形部分の集めた上におくと0.25μSv/hになった。その時間の空間線量が 0.13μSv/hだった。 ※ セイヨウアブラナの奇形部位は茎の変形のように見えるのでコントロール群も茎だけ使用すべきだった。残念ながら、葉も使用してしまった。 ①芥川中州の群落 ②奇形は勢いのある群生の株に多い。 土壌成分による奇形なら、土養分の吸収力が強い株に多い可能性はある。 ③奇形に多い二種類のパターン ホルン型(右端)と刀と鞘型(左下) ④採取奇形で一番大きい ⑤奇形部分が枯れた状態(6月20日) 奇形部分は表面が黒カビで覆われ、やや湿り気があり、他部のように乾燥状態でない。 ⑥参考写真:福島いわき市 セイヨウアブラナ 撮影日 2011年4月 刀と鞘型は③の形に類似
ついで、枚方市楠葉の農家のO氏の記録を紹介しよう。 大阪・枚方の植物の異変 K.O.
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碧い蜻蛉
大阪でも植物に奇形 Ⅰ