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毒化する魚

すでにアメリカの西海岸で捕獲されたマグロからも福島の放射能が検出されている(http://blogs-images.forbes.com/monteburke/files/2013/02/EST_2013_DJM.pdf)。福島原発の4基の原子炉の爆発により大気に舞い上がり、太平洋に降下した放射能やメルトダウンした核燃料を洗う地下水に溶け出し海に注ぎ込まれる放射能による海洋汚染が深刻になりつつある。

水産庁「水産物の放射性物質調査の結果について~10月17日更新~」

東京電力福島原子力発電所からの放射性物質の放出による水産物の汚染状況を調べるため、水産物の放射性物質検査に関する基本方針、食品中の放射性物質に関する「検査計画、出荷制限等の品目区域の設定解除の考え方」(PDF:231KB)に基づき、関係都道県、関係業界団体と連携し、福島県及び近隣県の主要港において、水産物を週1回程度サンプリングして調査しています。

http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/kekka.html

 

平成25年のこれまでの調査11688件の試料について一覧表の形にまとめられているので、エクセルに読み込んで簡単な分析を行ってみた。

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検査した試料の38%、つまり4割でセシウムが検出され、10Bq/kg以上が総数の21%、100Bq以上が2%であった。魚種があるので単純な言い方はできないのだが、数値だけみれば、50匹買えば1匹は基準超えということになる。ドイツ放射線防護協会では、子どもたちには4Bq/kg以上のものを食べさせるべきでないとしている。その基準で見た場合には3分の1の魚は子どもたちに食べさせてはならない毒魚である。親が食べれば子どもたちも食べるだろう。東京電力によって三陸沖の漁業は終焉を迎えさせられているのである。

ICRPのレポートでも、毎日10Bqのセシウムを取り入れると1年で1400Bq蓄積するとしている。心筋梗塞などの循環器系の病気を起こすレベルに達してしまうのである。

生きながら放射性廃棄物になる・・食品基準

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碧い蜻蛉

  フクシマ・ジェノサイドと呼ばれる全訳)
後世に
公害とは、公の共有物たる天地・海川に毒をまき散らし、万物の命を奪う天下の大罪

魚介類のストロンチウムを計れ!

気象研究所の青山道夫氏が福島原発沖や放水路のセシウム137とストロンチウム90の濃度を報告している(下図)。これによれば事故当初こそはセシウムの濃度が優先していたが、ストロンチウムは一貫して同じレベルを保ち、セシウムの濃度が下がってきた現在では両者が同じレベルで推移している。現在では海水中のセシウムとストロンチウムは同じ程度の濃度で存在していることを示している。したがって、魚介類からセシウムが検出されれば、同じレベルのストロンチウムも含まれていると考えるべきである。放射性ストロンチウムの毒性はセシウムの300倍と言われている。ストロンチウムはカルシウムと同族の原子であるので生体はカルシウムの仲間として骨や歯に蓄積する。体内にあるカルシウムの99%は骨にあるとされているので、吸収された放射性ストロンチウムが骨に集まり、造血骨髄細胞を攻撃することにより貧血や白血病などを起こす。放射性ストロンチウムがベータ線を出して崩壊したあとにできるイットリウムは膵臓に集まりやすいとされている。そこでベータ線を出して膵臓細胞を攻撃して糖尿病などを起こす。

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水産庁のデータから100Bq/kg以上の222 件を抽出して下表に示す。ほとんど福島県ばかりであるが、他県も含まれ、淡水魚も海水魚も毒化しているのが見て取れる。

もう一つ問題であるのが、検出限界以下の計測の問題で、Cs137でみると、4Bq/kgよりも低い検出下限のデータは1,399件、4.01から9.9が5,534件、10Bq/kgから20Bq/kgという下限のデータが369件となっていることである。検出下限以下という報告があっても、下限値がこれほど高いものが多いと、Cs137だけでみても4Bq/kg以上の汚染があっても8割以上が見過ごされているとみなすこともできる。子どもたちに害を与えるレベル以上の汚染があっても確認できないまま食べさせていることになる。さらに、300倍もの毒性があるストロンチウム90が検査もされないまま、同じレベルに含まれている可能性を考えれば、子どもたちに魚を食べさせようというNHKなどのマスコミのキャンペーンは罪深いものであろう。

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